生産性向上を目標に、業務をあるべき姿へ変革して行くこととなりました。
さて、あなたはどのように変革を進めますか?
端的に申し上げると、バックオフィス業務の変革にはショートカットがあります。
それは、世に売り出されているソフトウェアパッケージを購入して、それに合わせた業務に切り替えてしまうことです。
営業や人事給与、経理など様々な業務に向けたオールインワンといわれるソフトウェアパッケージが数多く提供されている昨今、利用しない手はありません。
これらのソフトウェアパッケージは、それらを利用している様々なユーザーの声を反映して作成しバージョンアップされているベストプラクティスの塊なのです。
業務が効率化されない訳がありません。
しかしながら、こうした手法は日本ではあまり好まれないようです。
例えば、細かい点ではありますが、個々の顧客に合わせてExcel等で手作りしていた見積書や請求書は廃止して、システムで作成されるひな形に統一されることになります。
現場担当者は抵抗します。
「お客様にご迷惑がかかるのはいかがなものか?」
「こちらの都合でお客様にお伺いを立てるのは面倒」
これまではこうした現場の声に押されて、節介のベストプラクティスに様々な尾ひれが付くこととなり、開発費や開発期間の膨張に繋がっていました。
おまけにリリースしたら、使いにくい、使えないから手作業を挟むなどの更なる混沌を生むケースも。
過去に苦い思いをしたIT部門の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
日本には紋切り型のパッケージソフトは馴染まない。
それは本当でしょうか?
ベストプラクティスは実は引き算から生まれることが多いのです。
ベストとは誰にとってベストなのか?
顧客にとってベストであれば、自分たちにワーストでもよいのか?
よく考えてみれば自明のことです。
過日参加したKPMGのセミナーでも、 ソフトウェアパッケージを導入して、実装されていない機能は諦めることで生産性を上げたのが欧米、現状の機能を全て盛り込むことで生産性が上がらなかったのが日本であると断じていました。
日本の労働生産性が47年連続で主要先進7カ国(G7)で最下位であることと、こうした傾向は無関係ではないように思われます。
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