• 熊澤剛

はたらく不幸せの7つめの因子。



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幸せな家庭は似ているが、不幸せな家庭にはそれぞれの不幸がある。

                  トルストイ「アンナ・カレーニナ」

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幸福学の第一人者である慶応義塾大学の前野教授が提言する「はたらく不幸せ」

の条件を満たさない為に気を付けるべきの7つの因子について解説していきます。


最後の7つめの因子は「評価不満」です。

概念定義は、⾃分の努⼒は正当に評価されない、努⼒に⾒合わないと感じている状態とされています。


なお、尺度項目として以下が例示されています。

・現在の収⼊は、私の努⼒に⾒合っていないと思う

・私は、⾃分の努⼒が正当に評価されていないと感じる

・私の仕事での努⼒は、報われないと思う


これも古くからの課題です。

評価不満は、企業の以下の3つの制度に対するものです。


給与制度:ポジションおよび評価に伴う給与の取り決め

人事制度:ポジションの取り決め

評価制度:個人の業績の評価の取り決め


あなたは部下のAさんから「なぜ私の給与は〇〇円なのですか?」と聞かれました。

さて、あなたは答えられますか?


残念ながら評価制度が存在しない多くの中小企業は、この問いには答えられません。

一般的には、上記の3つの制度が適切に存在すれば、説明が付くでしょう。

「あなたの今年の評価は4、ポジションが主任だから給与は〇〇円なのです。」


ただし前置詞として「当社としての取り決め」が付きます。

そこに納得がいかないのであれば、別の会社に移るしかありません。


また、この不満を増長させるもう一つの要因は、評価や報酬に関する情報の不透明性です。

「同じチームのBさんは(私より××なのに)〇〇円も貰っているらしい」

そうした噂がまことしやかに流布されると、「当社としての取り決め」に対する不信はますます増大してしまいます。


さて、これらはどのように解消すればよいのでしょうか?


ネット配信事業最大手に急成長したアメリカのNetflix社は、社員と給与交渉はしないという非常にユニークな人事戦略を持っています。以下はLogmibizからの引用です。


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じゃあ、給与交渉をしないでどうやって決めているのか。答えは、社員の価値を外部のヘッドハンター、要は人材を紹介している会社にお金を払って「この人の市場価値はどのくらいありますか?」ということを決めているそうです。


3人のヘッドハンターによる平均値を採るんですが、Netflixはその給与の3割増しで提示しています。つまり、「君の給料は1,000万円だよ」と言われた時に、「じゃあNetflixは1,300万円出します」と言われたら、誰も転職しないですよね。


元の記事はこちら→https://logmi.jp/business/articles/327239

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いかがでしょう?かなりドラスティックではありますが、自分の市場価値で給与が決まるのは、「当社としての取り決め」よりはずっと納得性は高いですよね。

ただし、この裏側では、Nexflixにマッチしない人材はどんどん去ってもらうという厳しい一面もあります。


書籍「 Nexflix の最強人事戦略―自由と責任の文化を築く」には、この他にも以下のようなアグレッシブな取り組みが書かれています。


・従業員特典がすばらしい仕事をさせるわけではない

・会社にもたらす価値をもとに報酬を決める

・人事考課と報酬制度を分離する

・透明性が市場ベースの報酬制度を支える


ご興味を持たれた方は、一度手にされてみてはいかがでしょうか?


引用︓パーソル総合研究所・慶應義塾⼤学前野隆司研究室

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