今となってはすっかり定着した「DX」という言葉。
でも、DXの定義を正しく理解されている方は実は少ないのではと思います。
以下は、経済産業省が発表した「DX推進ガイドライン Ver.1.0」に記載されているDXの定義です。
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企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
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頭文字のまま、デジタル技術(D)で、ビジネスを変革(X)する。
DXという言葉は、従来からある「IT化」と同じ意味で意図的に?使われることがありますが、本来の目的が異なることは定義を読めば明白です。
従来のビジネスでは今後の成長は難しい、わが社もDXだ!という経営者もいらしゃることとは思います。
さて、ビジネスを変革すると言うのは簡単ですが、いったいどうしたらよいのでしょう?
最近よく聞く「デザイン思考」は、この方法論として期待されているようです。
情報サービス産業協会による2020年度調査で、今後システム・インテグレーションで利用すべき要素技術として、デザイン思考は1位になったのだそうです。
ところで、デザインとは何でしょう?
ファッションデザイナーやグラフィックデザイナーなど、デザインと名のつく仕事から、デザイン=装飾というイメージが強いですよね?
でも、翻訳すると分かりますが、デザインの意味は「設計」なのです。
設計とは「広義には社会的な機構・組織・制度、機械・器具などを組み合わせて、特定の目的を達成するためのシステムを作り上げる知的作業を指す」とWikipediaにありました。
さて、従来デザイナーが用いていた思考プロセスを、デザイン以外のビジネスに用いることで、何故ビジネス変革ができると期待されているのでしょう?
これからのコラムでは、デザイン思考を深掘りすることで、その正体を見極めたいと思います。
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