熊澤剛
デザイン思考とは何か。(その5)

デザイン思考でユーザーの体験を作る5つのプロセスについて解説しています。
1)観察・共感
2)課題定義
3)発案
4)プロトタイピング
5)検証
課題定義のプロセスでは、課題は現状と理想のギャップであり、課題を正し定義する為には、地道なプロセスから理想を正しく定義することが肝であるとお伝えさせていただきました。
3)発案
課題をどう解決するか、そのアイデアを創出するプロセスです。
ポイントは①発散すること ②具体化することです。
①発散すること
ユーザーの体験を作るといったデザイン思考の場において、課題解決にロジカルシンキングを用いるのは好ましくありません。
ロジカルシンキングはRCAなどのミスやトラブルの原因追及の為の手法です。
また、日本ではブレインストーミングが一般的ではありますが、集団思考の手法は、その場の空気に大きく左右されてしまい、また長時間になりがちということから、あまり好ましくない手法のようです。
Googleがスタートアップ支援の為に用いてきたデザインスプリントでは、「Crazy8s」や「Storyboard」などの手法が使われています。
具体的なやり方についてはここでは割愛させていただきますが、時間制限を設けてとにかくたくさんのアイデアを発散することが大切です。
↓デザインスプリントについてはこちら
https://designsprintkit.withgoogle.com/
②具体化すること
発散したアイデアから、次のプロセスへ進めるアイデアを決定する際は、そのアイデアをより具体的にすることが大切です。
プロトタイピングを始める前に、きちんと仮設出しを行うには、具体性が必要となります。
具体性とは、以下の観点から仮設の粒度を揃えることにあります。
・抜け漏れがないか?
・検証可能であるか?
・結果のあたりはずれについての共通認識が取れているか?
次回以降も引き続き各プロセスを解説して行きます。