組織の心理的安全性がパフォーマンス向上に必要不可欠とされています。
それはいったい何故なのでしょう?
ハーバード・ビジネススクールのエイミー・エドモンドソンは、多くの調査結果から、チーム内で意見やアイデアを出す、ミスを認める、疑問を投げかけるといったことを安心してできるとメンバーが感じていると、学習に積極的になり、チームとしてのパフォーマンスが向上することを明らかにしています。
逆に考えてみればわかりやすいかと思われます。
心理的安全性が確保されていないチームは、不安が支配するチームということができるかと思います。
「こんなアイデアを出したらバカにされるのではないか?」
「失敗して非難されるぐらいなら、不満足でも無難な結果でよしとしよう」
メンバーのこうした心理状態では、創造性が発揮されることは残念ながらあり得ないのは明白です。
周囲から少々おかしいと思われかねないアイデアであっても、安心して口にできる。
バカにされる心配がなければ、人はさまざまな選択肢を提示する。
創造性を働かせる上で、また創造の過程でのミスを率直に話せる環境があるからこそ、創造性は発揮され、より高い結果を得られるのです。
また、組織において、ほとんどのメンバーが不安に思っているのは、顧客からの反応ではなく、上司や役員からの厳しい批判ではないでしょうか?
これらを恐れるあまり、自らのアイデアを見せようとしない人がいるのです。
いかがでしょう?思い当たる節はありませんか?
メンバー育成の為には厳しく当たるのが一番だなどと考えてはいませんか?
あなたのその態度は、残念ながらメンバーが自らリスクを取ってまで頑張るどころか、いかにリスクを回避するかに注力させてしまっているのです。
部下を持つ人は、自分が心理的安全性を脅かす存在であると自覚する必要があるのです。
少し厳しいことを書きましたが、そうした自覚の上でどうやってチームの心理的安全性を築いていけばよいのでしょう?
次回のコラムでそうした事例をいくつかご紹介したいと思います。
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