以前の記事で、社内社外を問わず、相互理解の礎となるものは共通言語であるという私の考えをお伝えさせていただきました。
GiiDでは、業務コンサルティングサービス(見える化・業務変革)を提供する際、先ずはその企業活動の目的や目標をお伺いし、その次にそれぞれの立場や役割での課題認識を確認しています。
しかしながら、課題という言葉の理解にもギャップがあるので、もう少し噛み砕いて「何に困っているのか」「どうなりたいと考えているのか」という確認の仕方をしています。
問題と課題、英語を交えるとイシューやらテーマやらという言葉も出てきてしまい、どれもさほど違いが無いように思われます。
ましてや「重要な」とか「解決すべき」、「ペンディングしている」などの前置詞が付くと、誤用も含めてわやくちゃになります。
皆さんはこうした言葉をどういった定義で使っていますか?
ちなみに私の使い分けは以下の通り。
問題:困りごと全体を指す言葉
課題:問題の内、解決が必要な問題を指す言葉
イシュー:問題の内、論議が必要な問題を指す言葉
テーマ:課題の内、与えられた題目や議題を指す言葉
幸いにもこれらの言葉についての私の理解は、ネットで拾える情報とほぼ一致しているので、一般的に了解されているもののようです。
ちなみに、こうした言葉の理解、共通言語化は、なぜ重要なのでしょう?
それは、物事の理解をより円滑に進めるのに役立つからです。
例えば、皆さんが部下に日頃何か困っていることがないかを確認するとします。
「照明が暗い」「オフィスが狭い」「トイレが少ない」
「通勤がしんどい」「半日休暇制度がない」・・・
部下の方々の答えは千差万別。
それぞれは確かに困っていることなのでしょうが、観点によっては問題と課題が入り乱れていることがわかります。
例えば、業務遂行という観点からは、「照明が暗い」ことが業務の生産性や品質に影響している可能性があり、解決すべき「課題」となります。
福利厚生面からは「オフィスが狭い」「トイレが少ない」は課題となり、対策としてオフィス移転を検討することとなるかもしれません。
皆さんの会社でも、会議などのアイスブレイクなどで、こうした言葉を上司や同僚、部下がどういう意味で使っているかを確認した上で、共通言語化を図ってみてはみてはいかがでしょうか?
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