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  • 執筆者の写真熊澤剛

はたらく不幸せの2つめの因子。



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幸せな家庭は似ているが、不幸せな家庭にはそれぞれの不幸がある。

                  トルストイ「アンナ・カレーニナ」

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幸福学の第一人者である慶応義塾大学の前野教授が提言する「はたらく不幸せ」の条件を満たさない為に気を付けるべきの7つの因子について解説していきます。


2つめの因子は「理不尽」です。概念定義は以下の通り。

仕事で他者から理不尽な要求をされたり、⼀⽅的に仕事を押し付けられたりする。

また、そのような仲間の姿をよく⾒聞きする状態。


なお、尺度項目として以下が例示されています。

・私は、上位者から理不尽な要求をされることがある

・私は、職場で他者への暴⾔や叱責をよく⽿にする

・私は、上司や同僚から⼀⽅的に仕事を押しつけられる


自己解釈なので、実際は他者と同等なのにそう感じてしまうなどの個人差があることは否めませんが、この不幸をもたらす殆どは環境要因と思われます。


ご自身の上司や同僚がこんな人だったらと想像してみればわかりやすいかと。

・自分が一番正しいと思っている

・自分を客観視できていない

・数値や結果だけを求める


こうしたマネジメント行動は、部下のはたらく不幸せ実感との関連が強く、なおかつこうした行動は他の要因に比較して多く見受けられるのだそうです。

特定の人に集中したり、暴言や叱責などを伴ったりすればハラスメントです。


この問題の解消が難しいのは、そうしたマネジメント行動になっていることに、上司自身では気が付きにくいところにあります。

正しいと思っていて客観視できていないのですから、当然ですね。


上司として部下をマネジメントするには、自分を客観視する能力=メタ認知が必要不可欠な能力要件といえるのではないでしょうか?

マネジメント養成の為のカリキュラムに組み込むことや、定点的な組織診断を通じてマネジメント行動に問題がないか確認し続けることなどが求められます。


ただ、一番簡単なのは・・・

「相手の立場に立って考える」という、小学生でも知っている対人スキルです。

上司の仕事は、部下を幸せにすることであって、不幸にすることではありません。


引用︓パーソル総合研究所・慶應義塾⼤学前野隆司研究室

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