残暑お見舞い申し上げます。
今年は観測史上一番の暑い夏だったようです。
さて、これからは台風のシーズンとなります。
非日常的な状況にエラーが重ならないように、最後に組織的なエラー対策を確認していきましょう。
⑩エラーを検出する
個人がエラーに気づくように教育しても、それで全てのエラーを防ぐのことは困難です。
業務は、一気通貫で個人が担当することは稀で、多くは複数の人やシステム、機械を介して行われることが多いのも、その理由です。
エラーを検出することで重要なのは、「早期に」検出することです。
エラーの種類にはよりますが、多くのエラーは対応が遅れることでアクシデントにつながりやすくなります。
作業者と確認者を分ける、チェックシートを用いる、システム化を図るなど、エラーを早期に検出できる仕組みの構築が必要なのです。
⑪危険に備える
エラーが検出されたらどうするかを予め決めておき、備えることを指しています。
アクシデントにつながらないようにしたり、被害を最小化したりする為には、平時の備えが重要なのです。
これらは業務上のエラーにも、災害などの外発性の危険にも当てはめて考えることができます。
・製造ライン上でどういったエラーが検出されたら、ラインを停止してどこを点検するのか?
・天気予報から翌日の計画運休をいつの時点でどのように決定するのか?
重要なのは、個人的なエラー対策でも述べた「安全を優先させる」考え方です。
これぐらいは大丈夫という甘い判断基準が、大きな危険を生むことを肝に銘じておきましょう。
ヒューマンエラーの対策について、ここまで4回に分けて、組織→個人→組織の順番で対策することをご紹介して参りました。
ヒューマンエラーは、起こした人や組織の責任に矮小化せず、こうした手順を踏まえて正しく対策することで、本当の再発防止策となり、より強い組織への学びとなるのです。
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