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  • 執筆者の写真熊澤剛

やってはいけない(その3)。



引き続き組織の心理的安全性を高めるために「何をやめるか」を考えて行きます。

今回もアメリカのExecutive CoachであるMarcel Schwantesがまとめた「やってはいけないマネジメント」からの引用です。


やってはいけない(その3)は「メンバーの価値を大事にしない」です。


メンバーのことをそもそも気にかけないか、気にかける方法を知らない、あるいは、大変悲しいことですが、気にかけるのをやめてしまったのです。


突き詰めて言えば、メンバーを「歯車の1つ」とみなし、代わりなんていくらでも見つかると思っているマネジメントのことです。

メンバーは尊敬に値する同僚であり、力を合わせて優れた仕事を共に生み出すビジネスパートナーとして扱われるべきだ、とは考えていないのです。


こうしたメンバーを軽視した考えは、その態度にも行動にも表れます。

メンバーはそうしたマネジメントの様子から、自分が大切にされていないことを敏感に感じ取るのです。


これも前回の「耳を傾ける姿勢」と同様、「そんなことはない、皆さんを大切に考えていますよ」となりがちです。


ここで内省いただきたいのは、「大切に考えている」とはいったいどういうことなのか、明確に答えることができるかどうかです。


メンバーが楽しくやりがいを持って仕事に取り組み、更には仕事を通じて成長する為には何が必要なのか。

それは、評価なのか、育成なのか、報酬でもたらされるのか。

それぞれのメンバーが考えることや望むものは異なるものでしょう。


そうしたチームにおいて、少なくともそれぞれのメンバーの状況を、自分毎として捉える努力をしているかが、「大切に考えている」ことの初めの一歩だと思います。


これまでご紹介してきた「マイクロマネジメント」や「耳を傾けない姿勢」などのやってはいけないことをやってしまっている根本の一つは、この「メンバーの価値を大事にしない」に依るものではないかと思っています。


いくらでも代わりがあると思っているから、メンバーの考えや望みを理解しようとせず、マイクロマネジメントで縛りつけ、話を聞こうともしない。


そんな鬼のようなことは思っていないとしても、何もしていないのであればメンバーから見れば同じことです。


心理的安全性が保たれている職場かどうか。

それは、メンバーを大切に考えるマネジメントかどうかの鏡像なのです。

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