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  • 執筆者の写真熊澤剛

やってはいけない(その1)。



組織の心理的安全性の大切さについてコラムを綴っています。

前回のコラムでは、メンバーの失敗に対してFail Bellを鳴らせて歓迎する位の上司の度量が、失敗を恐れずにチャレンジし続ける組織をもたらすことを、Google社の実例を踏まえてご説明しました。


ところで、以前のコラムで取り上げた「改善の原則」を皆さんは覚えていらっしゃいますか?


そうです、アルファベットの4文字「ECRS」です。

復習も兼ねて簡単に解説すると、以下の2点がポイントとなります。

1)アルファベットの並びが改善の順番です

2)物事の改善に向けてまずやるべきことはE:Eliminate(排除)です


組織の心理的安全性を高めるという「改善」には、もちろんFail Bellのような「やるべきこと」も多くありますが、課題のある現状においては、先ず「何をやめるか」から手を付けるべきなのです。


アメリカのExecutive CoachであるMarcel Schwantesが、やってはいけないマネジメントについて簡潔にまとめていましたので、こちらを引用しながら今日にもやめるべきことについて述べて行きたいと思います。


やってはいけない(その1)は「マイクロマネジメント」です。


Covit-19でテレワークを余儀なくされた上司のお悩みとして、以下が喧伝されています。

「部下がちゃんと働いているか心配」

「テレワークでは部下の管理ができない」

そんな不安に呼応して、PCの操作ログを解析してメンバーの働きぶりをレポートするソリューションなどが数多く生まれています。


確かに対面で生まれる他愛のないコミュニケーションが、テレワークで失われていることは、孤立を生みやすく対応すべき課題の一つではあります。


しかしながら、そうしたメンバーに対するフォローとマイクロマネジメントは、その根の部分が真逆であると言わざるを得ません。


マイクロマネジメントの根にあるものは、恐怖で人を操るという上司のマネジメント態度そのものです。

メンバーを支配し、決定権を握り、プロセスを牛耳ることで人を操ろうとしているから、詳細にわたって強い監視と干渉を行い続けてしまうのです。


その先に待ち受けているのは、チームのモチベーションや創造性の低下です。

メンバーは自分の時間を、上司が満足する為の報告に費やすこととなり、上司が気に入らないであろう新しいアイディアを提案しなくなります。


あなたのチームの管理は、細々とした仕事を列挙したタスク偏重型になっていませんか?


あなたがメンバーから報告がないと怒りを覚えた時、その怒りは何に由来しているのか、立ち止まって考えてみてはいかがでしょう?


先ずは自身のマイクロマネジメントに気づき、それを捨てることから始めてみましょう。


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