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  • 執筆者の写真熊澤剛

共同体感覚を育てるには。



共同体感覚という言葉を聞いたことがありますか?


心理学者であるアドラーは、第一次世界大戦に精神科医として従軍した時に、傷ついた兵士の姿を目のあたりにし、人間は闘わないために何をすべきかを深く考えるようになりました。

そこで発見したのが「共同体感覚」なのだそうです。


共同体感覚とは、アドラーの言葉では「他者との結びつき」であり、他者を仲間として捉える意識と定義付けることができるかと思います。


前回のコラムで、自己受容が貢献意欲の源であるとお伝えしました。

ありのままの自分を受け入れる「自己受容」の気持ちがあれば、他者との比較で相手を敵視することがなくなります。


他者が敵でないと思えることこそが、「他者信頼」のスタート地点です。

自分の居場所があれば、他者の居場所に対する想像力やシンパシーも生まれ、自分にとってのメリットやデメリットなどを超越して、他者を信頼できるようになるのです。


信頼できる他者に対しては、貢献意欲が働くようになります。

繰り返しになりますが、貢献意欲とは、お互いに協力し合おう、貢献しあおうという意思です。


こうした「他者貢献」が何を生むのか。

そうです、他者に貢献している自分に対する肯定感、自己受容が高まるのです。


文字での表現だと伝わりにくいのですが、このようなサイクルが生まれることをご理解いただけましたでしょうか?


「自己受容」→「他者信頼」→「他者貢献」→「自己受容」→・・・


組織にとって重要な3つめの要素である協同の根幹を為す共同体感覚は、こうしたサイクルを経て醸成され、拡大していくことが出来るのです。

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